子供たちが楽しみながら集めてきた、たくさんのどんぐり。
これって食べられる?どんな味なんだろう?って思った事ありませんか?
そこで今回は、どんぐりの味や栄養価についてお伝えします。
下処理方法などについても詳しく説明しますので、参考にしてみてくださいね。
どんぐりは食べてはいけない?
どんぐりは食べても大丈夫です。
ただし、気をつけなければならないのはタンニンという、一般的に「渋み」として知られている成分です。
タンニンは栗や柿、お茶にも含まれていて、タンニン自体は毒ではありませんが、過剰摂取は避けた方が良いでしょう。
どんぐりは、日本でも、古くから食べられている木の実です。
縄文時代には、どんぐりも重要な食材のひとつでした。
余ったどんぐりは丁寧に保存されていましたし、縄文時代の土器を使ってどんぐりを下処理していたようです。
今もなお、どんぐりはいくつかの地域で伝統食として受け継がれています。
宮崎県では「カシの実こんにゃく」、高知県では「カシ豆腐」として知られており、これらは現代でも伝統食として親しまれています。
さらに、岩手県では「しだみ」、長野県では「ひだみ」と呼ばれ、伝統的なものだけでなく現代的なアレンジもされています。
海外では、ヨーロッパやアメリカの先住民もどんぐりを食文化の一部としています。
また、韓国には「トトリムク」というどんぐりをゼリー状に固めた伝統的な料理があります。
このように、どんぐりはいろんな地域で食べられているんですよ。
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どんぐりの味や栄養価
どんぐりを実際に食べると、どのような味がするのでしょうか?
また、栄養はあるのでしょうか?
どんぐりの味
ナッツ類と似た風味を期待する人もいるかもしれません。
どんぐりの味は、一般的なナッツと比べるとかなりあっさりしていて、控えめながらもほんのりと甘みを感じることができます。
ちなみに、食べ応えはあまりありません。
どんぐりの栄養価
どんぐりは栄養が豊富で、健康上の利点もたくさんあります。
多くの炭水化物、タンパク質や食物繊維が豊富です。
特に、どんぐりにはビタミンB群が多く含まれており、これが新陳代謝を促進し、エネルギー生成に寄与します。
さらに、どんぐりには鉄分やマグネシウムなどのミネラルも含まれています。
これらは骨を強化し、血液の健康を支える役割を果たします。
また、豊富な抗酸化物質が含まれているため、体を酸化ストレスから守り、病気にかかるリスクを減らすことができます。
どんぐりは多くの栄養を提供し、適切に処理すれば健康に良い食材として活用できます。
自然の恵みを生かし、いろいろな料理に取り入れてみましょう。
粉状になっているものもあるので、クッキーなどにいれたりして簡単にアレンジもできます。
どんぐりの選び方と下処理方法
どんぐりを食べる時には、 拾ったどんぐりの中から、食べることができるものを選び出し、タンニンを取り除くため下処理をします。
これから詳しく見ていきましょう。
どんぐりの選別方法
食べる前にどんぐりを選別する必要があります。
水に浸して、浮いてくるものは除外します。
浮くどんぐりは、虫が入っているか、中が空っぽになって乾燥していることが多いです。
沈んだどんぐりを選びましょう。
どんぐりの下処理方法
どんぐりに含まれるタンニンの量は、種類によって違います。
タンニンの少ないどんぐりは生で食べることも可能ですが、タンニンが多い場合は渋抜きの下処理が必要です。
スダジイ、ツブラジイ、マテバシイなど「椎の実」は渋みが少なく、生で食べられるので、昔は子供のおやつとなっていました。
乾煎りにするとより香ばしく、味わい深いものになりますよ。
シリブカガシやウバメガシなどは生で食べられることもありますが、乾煎りがおすすめです。
乾煎りは油を使わずにフライパンで殻付きのまま加熱し、均等に熱が通るように転がしながら行います。
ただし、殻が割れて飛び散ることがあるため、注意が必要です。
ウラジロガシ、アラカシ、アカカシ、クヌギ、コナラ、シラカシ、アベマキ、ミズナラなど渋みが強い種類は、鍋で何度も湯通しをして渋を抜いて下処理します。
この時、重曹を加えると渋が抜けやすくなります。
まとめ
集めたどんぐりは食べることができます。
毒性はありませんが、タンニンが含まれているため、渋抜きなどの下処理をしっかりするようにし、過剰摂取も避けるようにしましょう。
ほんのり甘いどんぐりは、栄養も豊富です。
自分で採ったどんぐりを食べることは、原始時代へのタイムトラベルしたような感じでワクワクしますよね。
子どもたちにとっても、この体験は非常に楽しいものになるので、ぜひ試してみてください。