魚の部首を持つ漢字は、読み方が複雑で難しいものが多いですよね。
お寿司屋さんで見かける魚の漢字、いつもすんなり読めますか？
日本人としては、魚の名前ぐらいはスラスラ読みたいものです。
そこで今回は、特に「魚へんに豊」と書かれた「鱧」という漢字の成り立ちや由来についてもスポットを当ててみましょう。
魚へんに豊で「鱧」はなんと読む？
さて、「鱧」という漢字、読めますか？
正解は「はも」です。
音読みは「レイ」といいますが、これを知っている人は少ないかもしれません。
「鱧」は「魚」と「豊」から成り立っており、分解してみると、意外と読みやすい漢字だと気づきますね。
この記事を機に、「鱧」の成り立ちをしっかりと覚えておきましょう。
「鱧」という漢字はどうやってできた？
「鱧」の成り立ちに関しては、いくつかの説がありますが、明確な証拠がないため、どれが正しいかは一概には言えません。
いくつかの見解を見てみましょう。
黒く曲がった外観
鱧は外見が黒くて、曲がっています。
「豊」という字には「黒い」「曲がる」という意味があり、これが鱧の漢字に選ばれた理由と考えられています。
強い生命力
鱧はウナギのように生命力が強く、水から上げられても24時間以上は生きることができます。
このような豊かな生命力が「豊」という字に表れていると言われています。
栄養価の高さ
鱧は栄養価が高く、特に肌の若返りに効果があるとされています。
この栄養の豊富さが、「豊」という字に結びついているとされます。
豊富な調理法
鱧は天ぷら、お吸い物、照り焼き刺身など、多様な調理法で楽しめます。
この調理法の多様性が、漢字の由来とされています。
このように、鱧の漢字には多くの意味が込められています。
昔から珍重され、冷蔵技術が未発達だった時代でも生きたまま運べるため、頻繁に食されていました。
「鱧」の名前の由来
ハモの名称の由来には様々な説があります。
ひとつには、噛み付く性質から「噛む」という言葉が変化して「ハモ」となったという説があります。
また、その美味しさから名付けられたという説や、中国での呼称が変わって「ハモ」になったという説も存在します。
鱧の旬の時期について
また、鱧の旬についても触れておきましょう。
鱧は栄養価が高いことで知られていますが、その最も美味しい時期、すなわち旬をご存じでしょうか？
旬を把握しておくことで、鱧を一層美味しく味わうことができます。
鱧はウナギ目に属する淡水魚で、特に京都の高級料理店において重宝されています。
西日本、とりわけ京阪地域では広く食され、その地域の食文化を形成しています。
しかし、東日本ではそれほど一般的ではありません。
鱧の旬は主に2つの時期に分けられます。
最初の旬は夏、特に7月が該当します。
特に京都ではこの時期に「祇園祭」が開催され、「鱧祭り」とも呼ばれています。
夏の鱧は柔らかな身質とあっさりした味わいです。
もうひとつの旬は秋、10月から11月にかけてです。
この時期は鱧が産卵に備えて脂を蓄えるため、食感はより弾力があり、味わいも濃厚になります。
夏と秋、それぞれの時期で異なる鱧の味を楽しむことができるのです。
最近では、東京をはじめとする都市部でも鱧を味わうことが可能になっています。
もし興味があれば、ぜひ試してみてください。
まとめ
今回、私たちは「鱧」に焦点を当てて詳細にわたって紹介しましたが、鱧以外にも難解な魚へんの漢字はたくさん存在します。
この機会に、これらの漢字やそれらの由来についても詳しく学んでみませんか？
たとえば「鮎（あゆ）」、「鰆（さわら）」、「鱈（たら）」、「鱒（ます）」、「鰤（ぶり）」などが挙げられます。
これらの漢字も、お寿司屋さんや居酒屋で頻繁に目にするため、覚えておくと便利です。
漢字の背後にある話を知ることで、より記憶に残りやすくなり、読むのが楽しくなるかもしれません。