紫蘇は秋が来ると開花する植物ですが、紫蘇の花や実も食べられるのでしょうか?
じつは、紫蘇の花や実はとても美味しく食べることができるんです。
紫蘇は、葉から花、果実に至るまで、成長の各段階で料理の素材として活躍します。
そこで今回は、紫蘇の花や実をどのように料理に活用できるかを紹介します。
紫蘇の花(花穂紫蘇)の時期や食べ方
紫蘇の花の時期や食べ方を見ていきましょう。
紫蘇の花が咲く時期
紫蘇が花をつけ始める時期は、夏の終わりから秋の始まりです。
9月の初めになると、花穂に花芽が現れ、伸び始めます。
紫蘇の花は、稲の穂を思わせるように花軸に沿って多数の小花を付ける特徴があります。
赤紫蘇の花は紫色をしており、青紫蘇の花は白色が特徴です。
花が咲いた後、やがて実が成熟し始めます。
紫蘇の花(花穂紫蘇)の食べ方
紫蘇の花穂が約30%開いた状態で収穫されるもののことを「花穂紫蘇(はなほじそ)」といいます。
花穂紫蘇は、生で食べたり料理のアクセントにしたりするのにぴったりです。
特に刺身の添え物や薬味としてよく使用されます。
花を軸から外す時には、箸を使って軸をつまみ、上から下に向けてやさしくこすって花を取り除きます。
例えば、刺身に添えた花穂紫蘇を、花を取り除いて刺身の醤油に入れると、繊細な香りが刺身に移り、味わいを深めます。
紫蘇の葉は香りが強いこともありますが、花穂紫蘇は控えめで心地よい香りがします。
和え物やサラダにトッピングとして加えると、色と香りの両方を料理に添えることができます。
また、花穂紫蘇の天ぷらもおすすめです。
天ぷらを作る際は、軸をそのままにして水洗いし、天ぷら粉を少し薄めにして使うと良いでしょう。
料理でよく使われるのは、特に、色鮮やかな赤紫蘇の花穂です。
その茎は柔らかく、新鮮なままで食べると独特の香りを楽しめます。
白や淡紫色の花穂は見た目も美しく、その上香りが良いため、料理の薬味としても重宝されます。
紫蘇の実も食べることができる?
紫蘇の実も食べることができます。
美味しい食べ方や時期についてもお伝えします。
紫蘇の実の美味しい食べ方
紫蘇の実は、その葉と同じように、香りが素晴らしく、カルシウムやビタミンA、鉄分などの栄養を豊富に含んでいます。
紫蘇の実を料理に用いる際には、収穫の適切な時期と下ごしらえが大切です。
実を軽く指で擦ることで香りを引き出し、煮魚の味付けに加えたり、塩漬けや佃煮にして保存する方法もあります。
塩漬けや醤油漬けにした紫蘇の実は、長期間の保存が可能で、特に白いごはんとの相性が良いです。
また、ピラフやパスタなどの洋食にも香りづけとして活躍します。
紫蘇の実の時期
紫蘇の実の時期は9月の中旬~下旬頃です。
紫蘇の花が開くと、穂が徐々に伸び、茎が強くなります。
これを穂紫蘇(ほしそ)と呼び、実がなります。
花が開き始めてから穂が収穫できる状態になるまでには、最低1週間はかかります。
茎が15cm〜20cmに伸びた頃、内部にゴマのような実ができます。
実がプチプチとした感触になったら、収穫の適期と言えます。
収穫の目安は、下部の花が散って、穂の先端に2、3輪の花が残っている状態で、穂がまだ緑色を保っている時です。
収穫が遅れると実が硬くなり、食感が損なわれます。
逆に早すぎると、実のプチプチ感が不十分になることがあります。
紫蘇の穂の収穫は、タイミングを見計らって行うことが肝心です。
まとめ
紫蘇は葉だけではなく、花や実もまた、食用に適しています。
紫蘇は新芽、葉、花、実と、成長する各段階で様々な楽しみ方が可能です。
それぞれの部分を工夫して使い、多彩な料理を試してみるのが良いでしょう。