新幹線のS work席について「仕事をしない人は利用できないのでは?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、S work席は仕事をしない方でも利用可能です。
ただし、いくつかの注意点があります。
今回は、S work席の利用方法から注意点まで、詳しくご説明していきます。
S work席とは?基本情報を解説
S work席は、2021年10月から東海道・山陽新幹線に導入された、ビジネスパーソン向けの専用車両です。
「のぞみ」「ひかり」「こだま」の7号車に設置されており、通常の新幹線ではNGとされている通話やWebミーティングが可能な特別な車両です。
「S」には「Shinkansen(新幹線)」で「Seamless(シームレス)」に仕事を進めたいという意味が込められています。
しかし、この車両は必ずしも仕事での利用に限定されているわけではありません。
S work席に仕事しなくても乗れる理由
S work席は、利用規約に「仕事必須」という記載がないため、仕事以外での利用も可能となっています。
実際に、静かな環境を求める一般の乗客にも広く利用されています。
料金面でも通常の指定席と同額で予約できるため、特別な追加料金は発生しません。
ただし、この車両の特性上、複数名での予約や子供と一緒の利用はできないという制限があります。
これは、ビジネス環境としての快適性を保つための重要なルールとなっています。
S work席の予約方法
予約は「EX予約」または「スマートEX」からのオンラインで予約することができます。
2024年春からは駅窓口でも購入が可能になりました。
乗車日の28日前から、乗車する列車の発車4分前まで予約が可能です。
ですが、とても人気があるため早めの予約をおすすめします。
オンライン予約には会員登録が必要ですが、スマートEXなら年会費無料で利用できるので、気軽に始められます。
キャンセル料は通常の指定席と同様の規定が適用されるので注意してください。
また、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始などの繁忙期には利用できません。
これらの期間は年によって異なるため、予約時に必ず確認が必要です。
2023年の例では、ゴールデンウィーク(4/29、4/30、5/3~5/7)、お盆(8/11~8/16)、年末年始(12/28~1/6)の期間が利用不可でした。
この制限は、多くの家族連れやグループ客が利用する時期に、一般の車両として運用するためのものです。
S work席利用時の注意点
仕事をしない場合でも、他の利用者への配慮が必要です。
特に重要なのが、周囲との会話を控えめにすることです。
座席の回転はできず、大きな音を立てる行為も避けるべきです。
食事や飲み物の摂取は可能ですが、強い匂いの食事は避け、音の出る食べ方にも注意が必要です。
S work席を快適に利用するためのポイント
座席選びも重要なポイントです。
進行方向に向かって右側の座席は日差しが強くなりがちです。
また、最近のモデルでは座席のリクライニング幅が通常より小さく設計されており、より快適な作業環境が整えられています。
仕事をしない場合、読書やイヤホンを使用して音楽鑑賞、タブレットでの動画視聴などがおすすめです。
自分のペースで過ごすことができますよ。
車内での作業環境も整っており、テーブルは作業がしやすい高さに設計されています。
USB電源も備え付けられているため、デバイスの充電も可能です。
S work車両でのトラブル時の対応について
予約した席が見つからない場合や、周囲の音が気になる場合は、遠慮なく車掌に相談しましょう。
また、車内温度に関する要望も、できる範囲で対応してもらえます。
特に、他の利用者のマナーが気になる場合は、自己解決を試みるのではなく、必ず車掌に相談することをおすすめします。
プロフェッショナルな対応で、快適な車内環境を維持するための支援をしてくれます。
S work車両サービスの今後の展開
S work席は、ビジネス環境としての機能をさらに充実させる方向で発展を続けています。
2023年10月からは「S Work Pシート」が導入され、より集中できる環境が整備されました。
ビジネス環境としての特性は維持されるため、基本的なマナーや利用制限は継続される見込みです。
まとめ
S work席は、仕事をする・しないに関わらず利用可能な特別車両です。
スマートEXでの予約が必要で、静かな環境でゆっくり過ごしたい方に最適です。
ただし、子供連れや複数名での利用はできず、繁忙期には利用できない期間があることにご注意ください。
車内では飲食も可能ですが、周囲への配慮を忘れずに。
また、2024年春からは駅窓口でも購入できるようになり、より便利になりました。
快適な新幹線の旅をお楽しみください。